この少女の将来はどうなってしまうのか?
この少女は股関節前のインピンジメント(つまり)と股関節の受け皿の骨の変形により、痛みと共に生活する事になるでしょう。そして、早い時期で人工股関節の手術をする必要があります。細心の注意を払ったリハビリによって、痛みのレベルを下げなければなりません。そして再び痛みなく踊る事が出来るようになるには、彼女自身がコツコツと努力して、真剣にリハビリに取り組まなければなりません。
残念なことに、このタイプの行き過ぎたストレッチを若い生徒に勧めてやらせている、将来起こりえる問題の事を考えていない指導者が沢山います。このタイプのストレッチは、ターンアウトの可動域を広げる為に”必要ではありません”。
実際には、股関節のターンアウトの種類は6つに分ける事が出来ます。
・軸足のターンアウト
・フォンデュでのターンアウト
・ルティレでのターンアウト
・ドゥバンでのターンアウト
・ア・ラ・スゴンドでのターンアウト
・デリエールでのターンアウト
それぞれのターンアウトが独立して行えている事が大切で、そうすれば、各方向への可動域の制限を確認する事ができます。一度可動域に制限がかかっている部分が分かれば、その部分に的を絞って安全に緩めて柔軟性を高める事が出来るのです。股関節の構造の中で特に制御がかかって動きにくい部分を見つける事が、まず何よりも大切なのですね!
2番ポジションの開脚での行き過ぎたストレッチ(特にペアになって行なって、骨盤の仙骨を無理に押す)は、本当に危険です。さらに詳しい情報は”過剰なストレッチは危険か?” のブログをお読み下さい。
個別の股関節の詳しい査定と治療の方法を更に知りたい方は、パーフェクト・フォーム・フィジオセラピーへ個別診断をご依頼下さるか、教師向けのトレーニングにご参加下さい。また、ターンアウトのトレーニングマニュアルにも、多くの役立つ情報を紹介しています。